油圧式ディスクブレーキ用コンポ Tiagraと105を使った感想【比較や違いなど】

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今回は油圧式ディスクブレーキコンポ Tiagraと105を使った感想や比較・違いなどを述べたいと思います。

シマノの油圧式ディスクブレーキコンポの購入を検討されていて105・ティアグラどちらにしようかな・・・

と悩まれている方にこの記事が参考になれば幸いです。

油圧式ディスクブレーキコンポ Tiagraと105【完成車の価格差】

上のロードバイクはTREKとkhodaa bloomのロードバイクのリンクになっていますが今回はこの2つのブランドのロードバイクを参考にして、同じフレームのロードバイクで105とTiagraが搭載されている場合どのくらい価格差があるかという事をまずお話ししたいと思います。

khodaa bloomのFARNA DISCの場合

FARNA DISC TIAGRA が税込207,900円、FARNA DISC 105が 税込273,900円となっており価格差は66,000円です。

FARNA DISC TIAGRAは以前所持しており、1年以上乗っていました。乗り心地も良くて普通に良いバイクかと思います。

この記事を書いている2023年2月1日現在、おそらく油圧式ディスクブレーキのTiagraが搭載されているロードバイクの中で、一番安く購入する事ができる自転車かと思います。

TREK EMONDA ALR DISCの場合

EMONDA ALR4が税込21,8900円、EMONDA ALR5 2022年モデルが税込27,2800円となっており、価格差は53,900円です。

もしFARNA DISC TIAGRAかEMONDA ALR4どちらが良いかと質問された場合は個人的にはEmonda ALR4をおすすめします。

1万円ほど価格差はありますが、FARNA DISCよりもフレームが恐らく軽くてよりレーシーな乗り味になっているかと思います。


というわけで油圧式ディスクブレーキのTiagra・105が搭載された完成車の場合は価格差が約5万円〜7万円くらいである印象があります。

数年前だとこの差が4〜5万円だったと思うのですが本当にロードバイクの価格が高くなってしまったと思います・・・・

というわけで油圧式ブレーキタイプのTiagra・105のコンポが搭載された現時点でのおおよその価格差について述べました。

油圧式ディスクブレーキコンポ Tiagraと105【実際に使用してみた感想】

自分は油圧式のTiagraと105をそれぞれ1年以上使用した事があります。

主にフロントシングルで使用していたのでフロントの変速については語れませんが僕が実際に使用した感想や気づいた事を述べたいと思います。

MEMO

105は最近新しい12速用のコンポが発売されましたがここではその一つ前の11速用のコンポ(7000シリーズ)について語っております

自分がTiagra・105を使って大きく違うと思うところは

・クランク・チェーンリングの重量・剛性

・リアディレイラー(RD)の形状・調整ボルト

・油圧キャリパーブレーキのピストン部分

上記の点が違うと感じます。

クランク・チェーンリングの重量・剛性

重量

まず105・Tiagraのクランクの重量ですが

・FC-R7000(105のクランク):713.4 (50-34T)とシマノの公式HPに記載あり

 

・FC-4700(Tiagraのクランク):899g(シマノの公式HPに記載なし、自分で計測した重量)

となっております(Tiagraの重量は自分で計測)。

▼Tiagraの右・左のクランクの重量 662g

▼Tiagraのアウターチェーンリングの重量 206g

▼Tiagraのインナーチェーンリングの重量 31g

この写真は以前に自分で計測した時の写真ですが、

クランク右・左 662g+アウタチェーンリング 206g + インナーチェーンリング 31g

これらを足すと899gになり約900gの重量がある事が分かります。

105のクランクはチェーンリングを取り除いたクランク右・左側両方だけの写真は記録してあり、

▼FC-R7000(172,5mm)の右・左側クランク 532g

713,4g(クランク+チェーンリング・公式値の重量) − 532g(クランク右・左)= チェーンリングの重量 181,4g

上の計算をすると105についていたアウター・インナーを含めたチェーンリング(50-34T)の重量は181,4gになります。

比較すると

105のクランク右・左 = 532g

105のチェーンリング (50-34T) = 181,4g

105 クランク全体 =713,4g

 

Tiagraのクランク右・左 = 662g

Tiagraのチェーンリング (50-34T) = 237g

Tiagra クランク全体 = 899g

となり、105とTiagraのクランク全体の重量差は185,6gになります。

実際にTiagraと105のクランクを使い比べてみて

剛性感に関してはあまり分かりませんでしたが105のクランクの方が、Tiagraよりもペダリングが軽く回せてギア1枚分軽くなったという感じがしました。

150g以上重量差があるので結構違いを感じる事が出来るかと思います。

105のクランクの方が軽い理由

グレードがTiagraよりも105の方が上なので当然より軽く性能が良くなると思いますが105にはホローテック2というテクノロジーが使われています。

自分が説明するよりもシマノ様のHPを見ていただいた方が分かりやすいと思いますが簡単に言えば、105はクランクが中空構造になっておりそれによって軽量化・剛性・回転性能などがTiagraよりも良い・・・・といった感じでしょうか。

また、チェーンリングも105のものは肉抜き加工されておりTiagraよりも軽量な仕様になっております。


というわけでTiagraと105の違うと思う事の1つ目を述べたのですが、個人的にはこのクランク性能の違いによってTiagraよりも105を使いたい・・・と思っています。

ただ初めてロードバイクを購入される方が、このクランク部分の違いの為に価格差6万円くらいの105の完成車を買う・・・という事はちょっと微妙ですね。

105と比べてしまうとTiagraのクランクは劣っていると思いますが、余程速さや快適性を求めていない限りTiagraのクランクでも十分なのかなと思います。

ちなみに下の写真はCLARIS(8速コンポ)のチェーンリングのアウターリングですが331gほどあります。これにインナーのチェーンリングもクランクに付くことになるのでCLARISのクランク全体はTiagraなどと比べるとかなり重い部類に入るのかなと思います。

▼CLARISのアウターチェーンリング 331g

 

リアディレイラー(RD)の形状・調整ボルト

 

105のリアディレイラーはシャドウ・RD

105のリアディレイラー(以下RDとして記述)はシャドー・RDになっています。

TiagraのRDはフレームに対して外側に出っ張った形になっていますが、105のシャドー・RDは内側にRDが向いており出っ張っていません。

▼TiagraのRD・外側に出ている

シャドー・RDはフレームの内側の方にRDがあるので物にぶつけにくくRD自体が壊れにくくなっている・・・というテクノロジーかと思っていましたが特にシマノさんのこちらのページには詳しい記述が見当たらないですね。

実際TiagraのRDを長い事使用しておりましたが、誤って壁などにRD自体をぶつけてしまった事も多々あるので、シャドー・RDの形状の方が個人的には好みであり見た目もスタイリッシュかなと思います。

プーリーの位置調整時に使用する箇所が105はボルトでTiagraはねじ

105のRDはプーリーの位置調整時にいじる箇所が六角ボルトになっており、アーレンキー(2mmだったかな?)で調整可能です。

TiagraのRDはここがネジになっており、プラスドライバーが必要です。

走行時にここをいじるシチュエーションはありませんが、仮に調整が必要な場合はTiagraのRDの場合はプラスドライバーが必要です。

105のRDの場合は恐らくローディーであればみんな携帯しているだろうアーレンキーで調整可能なので、仮にトラブルに遭ったとしても対処する事が出来ます(プラスドライバーが付属している工具や常にドライバーも携帯している人もいると思いますが)。

あと精度の低いドライバーだとここのネジの部分が舐めやすいので個人的には105のRDのアーレンキーで使える調整ボルトの方が好みです。

重量

105のRDの重量は220gほど(上の写真が105・RD–R7000-SS)でTiagraのRD・SSが確か240gほどだったかと思います。

RDの重量に関しては数gの差なのでそれほど気にする必要はないかと思いますが、軽量化されたい方はやはり105グレードを選んで後々アルテグラなどのより軽いRDに変更されるのが良いかと思います。

油圧式ディスクキャリパーブレーキのピストン部分

105のキャリパーブレーキにはピストンと呼ばれているパーツの部分に白い素材(恐らくセラミック)が使われております。

ここが白いと仮に汚れてきたら黒くなって掃除をしなければ・・・・と簡単に気づく事が出来ます。

それに対してTiagraのキャリパーブレーキはここの部分に黒いパーツが使われており、汚れがとても目立ちにくいです。

▼105のキャリパーブレーキ・赤い丸で囲まれた白い部分がピストン

▼Tiagraのキャリパーブレーキ①赤い丸で囲まれた黒い部分がピストン

▼Tiagraのキャリパーブレーキ②赤い丸で囲まれた黒い部分がピストン

Tiagraのキャリパーブレーキの方がピストンを戻すのが大変だった

これはピストンが汚れていたせいか分かり兼ねますが、105のキャリパーブレーキと比べるとTiagraの方がピストンを戻す作業が大変でした。

ピストンが汚れると・・・・

ブレーキパッドを新品のものに変えると一度ピストンを元の状態に戻す必要があります。

ピストンを戻す時に汚れなどがあると、汚れている箇所がピストンを戻した時にキャリパーブレーキ内のオイルに触れてオイルが汚れてしまう・・・・と個人的には思ってます。

上の写真はTiagraのキャリパーブレーキ内にあるオイルをSTI側へ移動させた時のオイルですが、写真のように黒い汚れがいつまで経っても出てきました。

作業の途中で、ピストンが汚れているからオイルを入れても汚れが再度発生するのではないのかな?と思い、一度ピストンをある程度出して側面を綿棒で掃除して汚れをある程度落とすと、黒い汚れが混じったオイルが出なくなりました。

・・・・というような経験を実際にしたので、油圧式ディスクブレーキのTiagraのキャリパーブレーキは使いたくない、というのが僕の経験上の感想です。


というわけで油圧式ディスクブレーキのTiagraと105の違いや実際に使った感想を述べました。

やはり一つグレードが上がる105の方が良いと思いますが、現在販売している完成車の価格を考慮すると、油圧式ディスクブレーキコンポの105が搭載した完成車は高すぎるかなと思います。

ただ、Tiagra・105が購入できる予算が十分ある!・・・・・という方でしたら僕は105をお勧めします。

まとめ

今回は油圧式ディスクブレーキタイプのコンポ・105とTiagraの違いや使用した感想を述べました。

105と比べなければTiagraも素晴らしくて初めてロードバイクを購入された方が使われるコンポとしては十分良いものかと思います。

この記事がこれからロードバイクを購入される方に参考になればとても嬉しいです。

 

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