ロードバイクはリム・ディスクブレーキどっちが良い?【➡︎初めて購入される方であれば油圧ディスク】

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今回は、ロードバイクを購入する場合にリムブレーキか油圧式ディスクブレーキ、どちらを買えばいいのかな?と悩んでいる友人に向けて、仮に今持っている僕の自転車の知識を伝えれるのであればこう伝えたい、と言う程でお話をしていきたいと思います。


★ちなみに購入検討している条件としては

予算20万円くらいまで

たくさん乗る予定で長く大事に使う

リムブレーキか油圧式ブレーキかで悩んでいる

という条件が当てはまる方向けの記事になります。なるべく安くそこそこ乗れれば良いかな・・・と思われている方には全く向かない記事になり、その場合は大手ブランドの安い中古車を見つけて乗るがコスパ良いかなと思います。

リム・ディスクブレーキどっちが良い?結論→油圧ディスクブレーキが良い

まず最初に結論なのですが、リムブレーキタイプと油圧ディスクブレーキタイプどちらか迷われているのであれば、僕は油圧ディスクブレーキタイプをお勧めします。

理由としては

・軽いブレーキタッチでブレーキをかけることができる

・メンテナンスの頻度がリムブレーキタイプよりも少ない

・油圧システムのトラブルはそこまで多くない

・ホイール固定方法でスルーアクスルを使っている場合はクイックリリースタイプよりも走行時の安定感がある

といったところでしょうか。

これらを詳しく説明していきますね。

油圧式ディスクブレーキが良い理由

 軽いブレーキタッチでブレーキをかけることができる

油圧式ブレーキは少ない力でブレーキをかけれてしっかり効いてくれるので長時間ライドしていても全く疲れません。

リムブレーキタイプも使用しているケーブルやキャリパーブレーキ、ブレーキシューなどによって快適にブレーキングをする事が出来るのですが、油圧ブレーキと異なる点は全ての人がその良い状態のパーツを最初から使っているわけではないという事。

入門者用のリムブレーキタイプのロードバイクを購入した場合は大抵下位グレードのブレーキが付いていたりするのですが、油圧式ディスクブレーキの場合はあまりグレードは関係なく、しっかりとそして楽にブレーキをかけることができます。

油圧式ディスクブレーキのグレードやミネルルオイルなど

シマノの油圧ディスクブレーキのコンポーネントはTiagra・105・ULTEGRA・DURA-ACEの4つがあります。

最下位モデルのTiagraでも他のグレードとそれほどブレーキのタッチに差はなく、使われているオイルはグレード関係なしにシマノのミネラルオイルが使われております。

キャリパーブレーキ自体はコンポのグレードによって異なりますが、一番グレードの低いTiagraのキャリパーブレーキでも上位グレードとそこまでブレーキの効きに関しては違いはないのかなと思います(ただ使用するパッドやディスクローターのグレードによってブレーキの効きは異なると思いますが)。

リムブレーキのグレードやブレーキシューなど

これがリムブレーキタイプのコンポーネントだとCLARIS ・SORA・Tiagra・105・ULTEGRA・DURA-ACEと種類があってグレードによって性能が異なります。

CLARISやSORAなどのブレーキ自体の性能はそこまで良くないようでキャリパーブレーキだけは105以上にしておけ、という文章をよくブログなどで見かけます(そういやCLARIS・SORAのブレーキ使ったことないな)。

他にブレーキ性能や引きの軽さを決める要素としては

アウターケーブル&インナーケーブルのグレード

使っているブレーキシューの種類

ケーブルルーティン(ケーブルの取り回しやケーブルが曲がって抵抗を受けていないかどうかなどの要素のこと・・・・かな?)

などが関係してきます。

MEMO

以前に僕が購入したGIANTのロードバイクCONTEND SL2 2017にはTEKTRO R312というキャリパーブレーキがついてきました。

使った感想としてはブレーキの引きが重くブレーキがかかりにくいなと感じて、ブレーキシューだけカートリッジ式のシマノのブレーキシューに変えると大分マシになった記憶があります。

そこからキャリパーブレーキやケーブルを良いものに変えるとかなりブレーキの引き&効きは良くなると思うのですが、そもそもロードバイクを初めて購入した人にそのような知識などあるはずもありません。

その点油圧式ディスクブレーキに関してはケーブルやキャリパーのグレードをそこまで考える必要もなくしっかりブレーキをかけられる事ができます。


ということで下記がまともめになります。

・油圧式ディスクブレーキはブレーキのタッチが軽く少ない力でブレーキをかけることができる

・リムブレーキは使っているキャリパーブレーキのグレードやケーブル・ケーブルルティーティーンなどによってブレーキのブレーキの引きの軽さが異なる

ちなみにブレーキの効きだけを比べれば、個人的にはリムブレーキ、ディスクブレーキ、どちらもあまり変わらないのかなと思います。


例:実体験ですがリムブレーキタイプのロードバイクに乗っている時に、ホイールのリム&ブレーキシューに汚れがない良い状態で、

キャリパーブレーキに105(BR-R7000)

ブレーキシューにSWISS STOP FLASH PRO BXP

ニッセンケーブルのブレーキアウターケーブルインナーケーブル

上記の製品を使ってブレーキをかけた時はブレーキの引きの軽さと止まるレスポンスがとてもよくディスクと同じくらいではないかな・・・と思ってしまったくらいです。

メンテナンスの頻度がリムブレーキタイプよりも少ない

油圧式ディスクブレーキの場合、パッドやディスクローターが消耗してすり減りパッドとローターのクリアランスが広くなっても、自動的にパットとローターのクリアランスを保ってくれる機能があります。

この機能によってパットやローターディスクが汚れて清掃する必要がない、もしくはパッドとディスクローターの交換時期が来ない限り、特にノーメンテナンスで乗ることができます。

メンテナンスにはオイル交換やオイルにエアが入ってブレーキがスカスカになるエア噛み現象、ホース交換などもありますがこれらは”油圧システムのトラブルはそこまで多くない“のところでお話しをしたいと思います。

パッドとローターの清掃頻度はどのくらい?

全く清掃をしないで使い続けても、あれ全然聞かなくなった・・・、という事はありませんが、パッドとローターが汚れていないベストな状態とそうでない状態とでは結構ブレーキのレスポンスが違います(これはリムブレーキにも同じことが言えると思う)。

自分の場合は1000km行かないくらいでブレーキの効きが悪くなってきたなと感じて、雨天時に数回走ってしまうとブレーキの効きが悪くなる状態が早まる印象があります。

というわけでベストな状態から比べるとブレーキの効きが明らかに落ちたな・・・・と感じたら毎回その時点で清掃するようにしています。

ちなみにディスクブレーキの場合は雨天時もブレーキの効きが変わらないとよく耳にしますが、パッド・ディスクローターが汚れている状態で雨天走行すると、ベストな状態の時から比べると効きが弱くなってブレーキをかけると”キー”っと音鳴りが発生する・・・というのが僕の印象です。

清掃はパッドは重曹、ディスクローターは激落くんを使用

パッドは重曹で擦り洗いをしてディスクローターは激落くんを使って掃除をしています(あと中性洗剤も使う)。

パッド・ディスクローターを外す時は

パッド ➡︎ マイナスドライバーもしくはアーレンキー

ディスクローター ➡︎ 専用工具(主にセンターロックタイプはこのような工具でフルクラムなどのホイールのディスクローターはこちらの工具などが必要)

上記の通り工具が必要です。この点ではリムブレーキタイプのフレームの方が工具不要で楽なのかなと思います。

▼リムブレーキ・ディスクブレーキタイプの掃除を行なっている動画。これを見ればどのように掃除しているか分かると思います

油圧システムのトラブルはそこまで多くない

油圧式ブレーキ自体のトラブル・メンテナスとしては

オイル交換

エア抜き(オイルの中にエアが入りブレーキがスカスカになるエア噛み現象を改善させる作業)

ホース交換

キャリパーブレーキ側の問題

などがあります。

オイル交換

上の写真は僕の先輩が3万キロほど使用したミネラルオイルを交換していた時に出てきた汚れたオイル。

通常であれば下記のように綺麗なピンク色をしております。

▼汚れていないミネラルオイル

オイル交換は1年に1回、少なくとも2年に1回はした方が良いと言われているようです。

3年ほど乗った先輩のオイルがあれほど汚れていたのでやはり最低でも2年に1回はした方が良さそうですね。

MEMO

オイル交換は敷居が高そうですが工具と時間さえかければ素人の僕でも出来たのでそれほど難しくはないのかなと思います。ただやり方を調べるための情報収集などにも時間が必要です。1〜2年に1回の作業なのでショップにお願いするのもありかと思います・・・・・というか普通がそれですな。

エア抜き

オイルにエアが入ってしまった状態を改善させる為に行う作業。こうなるとブレーキの引きがより軽くなり、スカスカな状態になります。

改善方法としては、

上記の写真にあるような工具を使ってブレーキレバーを握るとエアがじょうごのような工具の中にあるミネラルオイルの方へ抜けていき、気泡が出てきます。これが出なくなるまで行うという作業でしてこちらは結構シンプルな工程です。

ただこれを行なってもまだブレーキがスカスカする・・・・という結果になる場合もあり、その場合はまだエアがオイルに入っている可能性があったりミネラルオイルが汚れている可能性などが考えられます。

ホース交換

ブレーキホースも劣化はするようでホースに大きい傷や劣化が見受けられる場合は交換が必要です。

自分の場合は、2年以上使用しているブレーキホースに特に劣化がないので交換が必要になったケースは特にありません。

3万キロほど乗ってミネラルオイル交換した先輩に関してもオイル交換だけでブレーキの効きは正常になり、特にブレーキホースの劣化が見受けられませんでした(小さな傷や擦れなどはありましたが)。

キャリパーブレーキ側の問題

僕が体験したキャリパーブレーキ側の問題は、

ブリードニップル(オイルを注入する箇所)が緩んで走行中にオイルが盛れてくる

ピストンに汚れが付いてしまいうまく機能しない

パッドとディスクローターが干渉して擦れる

という事を経験した事があります。

ブリードニップル(オイルを注入する箇所)が緩んで走行中にオイルが盛れてくる

これは単に自分が規定のトルクでブリードニップルを閉めなかったから。

完成車で購入して特にその部分をいじらなければほぼ勝手にブリードニップルが緩む事はありません。

僕の場合は結構な頻度でキャリパブレーキの交換を行なってオイルを注入していた時期があったので、そのような状態に数回なりました。

また規定のトルクで締めてもオイル漏れが発生した場合がありますが、恐らくトルクをかけすぎて閉めてしまい故障してしまったのかなと思います。

最終的にそのキャリパーブレーキの使用は諦めて新しいものに交換する事で特にオイル漏れは発生しなくなりました。

▼シリコンの蓋があるところがブリードニップル

ピストンに汚れが付いてしまいうまく機能しない

長い間走行していくとキャリパーブレーキのピストンの側面などに汚れが溜まってしまいます。

その汚れが原因でピストンが上手く動かなくなってしまい、片方は動きがスムーズだけれどももう片方の動きが悪くなり、均一にピストンが出ない・・・・という事があります。

濡らした綿棒でピストンの側面を掃除したりすると良くなりますが最近はこの現象が見られないかなと思います。

定期的にキャリパーブレーキのピストンあたりも掃除してあげると発生しないのかもしれないですね。

▼白いピストンの箇所が黒くなっていることがわかります


というわけで油圧システムのトラブルを挙げましたがそれほど頻繁に多発する現象ではないかと思います。

エア抜きもしくはオイル交換は長い間乗っていると必要な作業かと思いますが、油圧式ディスクブレーキの快適さを思えばそれほど苦ではないのかなというのが僕の感想です。

パッドとディスクローターが干渉して擦れる

一番良くある現象かと思いますがこれに関してはGCN JAPANの下記の動画が非常に参考になるので見ていただければと思います。

ホイール固定している規格のスルーアクスルがクイックリリースより安定感がある

これは何とも文章で説明しづらいのですがとりあえず上の写真を見てください。

左がスルーアクスルで右がクイックリリース。軸の大きさが異なっており明らかにスルーアクスルの方が太いですよね。

現在主流のディスクロードにはスルーアクスルの規格が使われており、リムブレーキタイプのロードバイクだとほぼクイックリリースが使われてます。

リムブレーキ・ディスクブレーキタイプのロードバイクをどちらとも2年以上乗っている僕ですが、スルーアクスルタイプの方が安定感があって安心できる感じがします。

特にボコボコした道なんかはリムブレーキのロードバイクよりも安定して走れる感があります。

MEMO

ディスクロードでもクイックリリースの規格が使われているタイプのものもありますので、ディスクタイプのローどバイクを検討されている方はあらかじめどの規格が使われいるかどうか調べておいた方が良いかと思います

20万円くらいで購入可能な油圧式ディスクロードバイク

今まで油圧式ディスクブレーキタイプとリムブレーキタイプの比較をしましたがここでは20万円前後で購入できそうな油圧式ディスクブレーキを見ていきましょう。

20万円くらいで購入できそうな有名ブランドのロードバイク

全てアルミフレームでTiagraのコンポ搭載モデルです。一番安いのが僕も持っていて2年くらい乗ったFARNA DISC TIAGRAになります。

2023年1月30日の時点の価格が20,7900円で僕が購入した時は定価が15,4000円でしたので53,900円値上がりしている事になります(泣)。

FARNA DISC TIAGRAのフレーム重量は実測した事があり1350gほどでとても乗りやすいバイクでしたが、EMONDA ALR4やCADD13 TiagraはFARNA DISC TIAGRAより軽くなっていると思われます。

なので少しでも速く走りたい方にはALR4やCADD13などのレーシングバイクの購入を検討された方が良いかと思います。

MEMO

リムブレーキタイプのEMONDA ALR5を乗っていましたが軽くて乗り心地もよくとても良いバイクでした。個人的にはEMONDA ALRのディスクロードが欲しいですね。

25万円〜30万円くらいで購入できそうな有名ブランドのロードバイク

105のコンポが搭載しているモデルはどうかというと価格が6〜7万円程上がって27万円くらいしてしまいます。

初めてロードバイクを購入される方が初めから25万円以上のバイクを選ぶのは正直現実的ではないのかなと思います(20万円に関しても高すぎると思いますね・・・・良くて15万円くらいからかな)

本当は10万円くらいのロードバイクをおすすめしたいところなのですが、油圧式ディスクロードの価格がそもそも高かった事と色々な原因で価格がさらに高騰化した事もあり、初めてロードバイクを購入する人に手が出しづらくなったのかなと思います。

▼油圧式ディスクブレーキコンポの105とTiagraとの比較・感想記事




油圧式ディスクブレーキ用コンポ Tiagraと105を使った感想【比較や違いなど】

リムブレーキタイプのロードバイク

ではリムブレーキタイプの入門用ロードバイク(大手ブランドの場合)はどうかというと、最低でも13万円前後・・・という印象あります。

TREKのDOMANE AL2が思ったより安かったですがもしかしたら値上げするかもしれないですね。

というわけでリムブレーキタイプの入門用ロードバイクも13万円くらいするようになりました。

13万円であればあと7万円くらい頑張って油圧式のロードバイクを購入して、大事に長く乗った方が良いとリムブレーキ・油圧ディスクブレーキどちらも経験した僕は思います。

まとめ

初めてロードバイクを購入する人が”なるべく良い性能のもので長く大事に乗り続けたい”と思われているのであれば間違いなく油圧式ディスクロードバイクをおすすめします。

この記事がこれからロードバイクの購入を検討されている方に為になれば幸いです。

 

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